Wonderful Life with a Boy

41歳で初産。がっつりめに働きながら男の子を育てる毎日の気づき。

心拍確認まで

近頃は、産婦人科で妊娠が確認されても「おめでとうございます」とは言ってもらえないようだ。

誰に対してもそうなのか、あるいは私が40歳だったからなのかは分からないけれど、

「おめでとうございます」の代わりに、いきなり流産のリスクを説明される。

 

妊娠4週ではさすがに早いだろうとは思ったが

妊娠検査薬で陽性が出た数日後、仕事の空き時間に

会社の近くの広尾レディースクリニックを訪れた。

 

子宮内に胎嚢が確認され、まずは子宮外妊娠ではないことが分かる。

ただ、まだ週数が早いので、心拍は確認できない。

 

年齢を問わず、全妊娠の15%は出産に至りません。

あなたの年齢だと流産のリスクは50%。

2回に1回は流産です。

 

実際、ほんとにそれくらいは流産するんでしょう。

みんな言わないだけで、実は流産を経験している女性は多い。

母は3人出産してるけど、

私と上の弟の間に妊娠した子はごくごく初期に流産したと言っていた。

知人の奥さんは3回流産して、4回目でやっと出産に至ったとか、

そういうのはほんとは珍しくない。

いざ妊娠という事態になるまで、

そういう事実について知ることも意識することもない。

もちろん年齢が上がるほどそのリスクは高まっていくわけで、

妊娠するのも運だけど、出産に至るのも運なのだなと。

 

命の誕生は、まさに奇跡。

 

なので、2週間後にまた来てくださいね、と言われ、帰された。

それからは、決して期待しすぎないようにと心を落ち着かせつつも、

胸にどきどきを隠し、何度となく不安に襲われながら時を過ごす。

 

後日、改めて同じクリニックで受診。

 

エコーに映る白黒の影が微かに小刻みに動くのを

「心拍見えますね」と説明してもらう。

流産のほとんどは心拍を確認するまでなのだそうで、

それ以降に流産する確率は数%にまで下がるらしい。

 

それでも、このときはまだ、いまひとつリアリティがなくて、

半分夢を見ているような気持ちだった気がする。