Wonderful Life with a Boy

41歳で初産。がっつりめに働きながら男の子を育てる毎日の気づき。

名づけ

性別が分かったら、次は名前だ。

 

顔を見てから決めるという人も多いが、

うちはお腹にいる間に決めて、決まってからはずっとその名前で呼んでいた。

その名前の子どもがお腹の中にいて、その名前の子どもがこれから生まれてくる。

その名前の子どもともうすぐ会える、そういう気持ちを高めていくのに

名前があることは効果的だったと思う。

 

ちなみに、名前が決まる前、性別も分からないうちには、

夫婦の間で、その子を「ほっぺる」と呼んでいた。

なぜ「ほっぺる」だったかというと、

妊娠が分かる直前のお正月に会った、

当時生後7か月の姪っ子のほっぺが

文字通り落ちちゃいそうなまるさと大きさで

これがもう、たまらなくかわいかったから。

私たちの子どもも、あんなふうにかわいいほっぺをしていたらいいなあ

という気持ちで「ほっぺちゃん」と呼んだり、転じて「ほっぺる」と呼んでいた。

 

果たして、妊娠23週にして男の子と分かり、

名づけは、夫に一任することにした。

これは最初からそういう約束で、

日々、おなかが大きくなり、我が子の存在を絶えず感じ、

嫌でも母親になっていく女性と違って、

自分が父親になることのリアリティを持ちにくい男性に

子どもが生まれることに関する重大な役割を担ってほしかったからだ。

 

産むのは私の仕事だが、名づけは父親の仕事。

責任をもって産むので、責任をもって名付けてほしい。

夫が決めた名前に対して、私は絶対文句は言わないと約束するから。

 

そして、夫は考えた。

いろいろ本やネットで調べたりもしたんだと思うが、

夫なりのアプローチで、

漢字を一文字選び、そこから発想するということになった。

 

夫は意味を調べて3つほど漢字を選び、

そこからいくつかの名前のバリエーションを提案した。

正直、3文字のうちの2文字は私はあんまりピンと来なくて、

迷うほどの余地もなく、1つに絞ることができた。

 

そして、その漢字一文字のみを名前にすることにした。

読み方はあまり一般的ではなくて、私も知らなかったのだが、

その点も含めて、なんだかいい気がした。

 

何度も何度もその名前で呼ぶと、

私たちの子どもはそういう名前の男の子以外にはありえず、

それが運命であるという気持ちにさせてくれた。

 

名前をもって命が与えられるというような言葉をどこかで聞いた気がするが、

確かにそんなふうに感じている。